今回は、アトピー性皮膚炎が発症しやすい要因について説明していきます。

前回お伝えしたように、健康な皮膚(表皮や角質)は、体液の漏出防止や角層内水分保持、および生体防御に貢献するバリアを形成するなど、様々なバリア機能を持ち合わせています。

アトピー性皮膚炎では、これらの機能が低下することで肌の水分量が不足し、乾燥肌となります。結果、外からの様々な刺激に過敏に反応してしまうようになります。

では、外からの刺激とはどのようなものがあるのでしょうか?

・掻破(皮膚を掻く行為)

・発汗

・気温

・乾燥または多湿

・埃、ダニ

・衣類

・プールの消毒液

・熱すぎるお風呂、シャワー

・温泉(特に硫黄温泉)

・海水

・化粧品

・石鹸、シャンプー、リンス、洗剤

・動物、植物

・強い日差し

・食事

・入浴の仕方(皮膚をゴシゴシ洗う、洗い残し)

・花粉

他にも、内面的な刺激として、

・気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎などのアレルギーを持っている

・家族の中にアレルギーを持っている人がいる

・ストレス

・睡眠不足

挙げ出したらキリがありませんね。

原因が分かれば、それを取り除く環境を作れば良いのですが、掻破(掻く)行為については少し厄介です。

痒みが発生して掻く

皮膚が傷み、バリア機能が低下する

少しの刺激にも敏感な肌になる

炎症が起きやすくなる、ひどくなる

この悪循環に陥ってしまいます。

それだけでなく、掻くという行為が長引けば長引くほど癖になってしまいます。

癖は怖いもので、痒くなくても無意識のうちに掻いてしまうのが特徴です。

「掻く=気持ちいい」となってしまうと、不安なときやストレスを抱えているときなど、掻くことで精神的安心感を得ようとしてしまうのです。

その結果、アトピーの病変部位が増えていきます。

この悪循環を防ぐためには、皮膚科の受診はもちろんのことですが、セルフケアも重要になってきます。

・清潔

入浴時に、優しくかつしっかりと汚れを洗い流します。洗う順番は、体の上下にかけて洗うことで、流し残しがないようにします。

・衣服

なるべく皮膚に刺激が少ない綿素材や、特殊な染料などが入っていないものを選びます。

また、こまめに洗濯をすることで雑菌の繁殖を防ぎます。

・食事

辛いものやアルコールなどの刺激物は痒みを誘発します。適量にしましょう。

・爪

ツメが伸びていたり、尖っていると、皮膚を掻いたときに傷つけてしまうことがあります。ツメ切りやヤスリを使って手入れしましょう。

・髪型

髪型を変えることは難しいですが、毛先が肌に当たると刺激になるので、なるべく肌に髪の毛が当たらないようにします。

いかがでしたか?

他にも注意点はありますが、まずは身近なところから意識していくことで痒みを軽減させていきましょう。