日本眼科学会によると、緑内障は、我が国における失明原因の第1位(厚生労働省調査)を占めており、日本の社会において大きな問題として考えられています。

日本緑内障学会で行った大規模な調査によると、40歳以上の日本人には、20人に1人の割合で緑内障の患者さんがいるということになります。また緑内障の有病率は、年齢とともに増加していくことが知られており、日本の少子高齢化に伴って、今後ますます患者さんの数は増えていくことが予想されます。しかもこの調査では、発見された緑内障の患者さんのうち、それまで緑内障と診断されていたのは、全体の1割に過ぎませんでした。つまり、緑内障があるのにもかかわらず、これに気づかずに過ごしている人が大勢いることも判明しました。

最近の緑内障の診断と治療の進歩は目覚しく、以前のような「緑内障=失明」という概念は古くなりつつあります。一般に、早期発見・早期治療によって失明という危険性を少しでも減らすことができる病気の一つであることは間違いありません。

ここで、緑内障の診断基準となる「眼圧」について簡単に説明します。

 

「眼圧」とは

眼の中では、「房水」と呼ばれる液体が定まった経路で循環し、眼の外の血管へと排出されています。この房水の循環によって、ほぼ一定の圧力が眼内に発生し眼球の形状が保たれます。この圧力のことを「眼圧」と呼びます。

つまり、「眼圧」とは、眼の硬さであるといえます。眼圧が上昇すると(眼球が硬くなると)、視神経が障害されやすくなり、緑内障になるリスクが高くなることが知られています。

緑内障の治療としては、薬物療法、レーザー療法、手術療法など多彩な手段が行われていますが、その多くは、眼圧を下げることで緑内障の悪化を防ぐためのものです。したがって、自分の眼圧がどれくらいであるのかを知っておくことは、とても大事です。

●「眼圧」の正常値

日本人の平均眼圧は14.5 mmHgであり、ばらつきの程度(標準偏差が2.5 mmHg)を考えると、正常の眼圧は1020 mmHgであるといわれています。眼圧は、1日の間でも時刻により変動するうえに、どの時期に眼圧が高くなるのかというパターンには、個人差が大きいことが知られています。

また、四季に恵まれた日本において、眼圧は、冬季に高く、夏季には低くなりやすいことも知られています。

<眼圧に影響する要因>

・年齢

・性別

・屈折(近視や遠視の程度)

・人種

・体位(起きている状態、寝ている状態)

・運動

・血圧

・ストレス

・遺伝

この他にも様々な要因が影響すると言われています。

眼圧を正常に保つためには、まず第一にバランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠です。

それでも異変を感じたら、まずは早めの眼科受診をお勧めします。

 

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